春にナムルなどにして食べる山菜の『ゼンマイ』。
そのゼンマイの繊維(綿毛)を絹まわたの手紡ぎ糸に撚り合わせて糸にしました。
その糸を緯糸にして織った『ぜんまい紬』は、現在ではなかなか手に入りませんが、保湿性と防水性が高くとても丈夫だった為、昔は農家の方々の普段着として愛用されていたそうです。
1本にほんの少量しかついていないゼンマイの綿毛まで糸にしてしまうなんて、身近な物をいかに利用していくかという知恵が素晴らしいなと思います。
麻のようにしっかりした、ところどころに生成り色の節がある独特な糸です。
今回は、天蚕の手紡ぎ糸と組み合わせて絡み織り布を創りました。
ゼンマイの糸と天蚕の糸は、どちらもハリのある糸なので一回一回糸を確認しながらの織り作業になります。
厳しい季節を乗り越えて成長するゼンマイと、自然の中で生きぬいた天蚕の糸との融合作品は、自然の力強さを感じる布に仕上がりました。




