七草粥

三女が大好きな七草粥。

彼女が幼少の頃は、「大好きな食べ物は?」と聞かれると「七草粥」と答えるほど。

「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」

古代より日本では、年初めに雪の間から芽を出した草を摘む「若菜摘み」という風習があり、これが七草の原点とされているそうです。中国でも古くから人日の節句、旧暦1月7日に、「七種菜羹」(ななしゅさいのかん)という七種類の野菜を入れた羹(あつもの、とろみのある汁物)を食べて無病息災を祈る習慣があり、その「七種菜羹」が日本では日本の文化と植生にあったものにかたちをかえ、「七草粥」が生まれたと考えられているそうです。

野草の乏しい冬が終わり、春の訪れとともに、若菜が芽を出し、それを摘み取り祝い事に使う….。山暮らしをしている春のエネルギーを取り入れて、無病息災や豊作を祈る気持ちがわかるような気がします。

以前、摘み草の講座を受講していた時、旧暦の1月7日ころ、野草として芽が出ている七草を摘み取りお粥にする体験しました。案外身近に生えているのだとびっくりでしたが、残念ながら山まゆの里付近では「なずな」や「ほとけのざ」ぐらいしか見かけません。

ここ数年我が家の七草粥は、出汁と醤油、みりんで作った葛餡をかけたお粥。

今年は、大分の友人がこだわりを持って育てたお米でお粥を炊いたので、粒といい輝きといい最高で、「あー美味しい」という言葉を何度も呟いてしまうほど。

カラダも心も芯から温まるお粥でした。