真綿について

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真綿(絹真綿)とは?
— 繭から広げるシルクの綿

ふわふわな真綿

真綿(絹真綿)は、お蚕さんの繭を広げて綿状にしたシルクです。
「真綿って綿(コットン)じゃないの?」と驚かれる方が多いですが、真綿はすべて蚕から生まれます。
日本では古くから 真綿布団 や着物の裏地、高級織物に使われてきました。

目次

  1. 真綿とは何か
  2. 真綿と綿(コットン)の違い
  3. 真綿の作り方
  4. 真綿の特徴と魅力
  5. 作品例と楽しみ方
  6. 体験・ワークショップ
  7. エシカルと循環
  8. よくある質問

真綿とは何か

真綿(絹真綿)は、繭を煮て柔らかくした後、蛹を取り除き、薄い層に広げて重ねたものです。
ふんわりとした真綿から糸を手で紡ぎ、布へとつないでいきます。

→ 手紡ぎ真綿の糸と真綿の記事を読む

真綿と綿(コットン)の違い

項目真綿(絹真綿)綿(コットン)
原料蚕の繭(シルク)綿花の実
繊維の性質長い連続フィラメント短いステープル繊維
特徴軽い・暖かい・放湿・なめらか丈夫・吸水性・日常使い
用途真綿布団・着物裏地・高級織物Tシャツ・デニム・タオル

蚕から生まれる4種類の糸

お蚕さんの繭からは、用途や加工の違いによって大きく4種類の糸が生まれます。

  • 生糸: きれいな繭から引き出した長い糸。着物やパラシュートなどに利用されました。
  • 玉糸: 二頭以上の蚕が一緒に作った繭からとれる糸。太さや表情が個性的です。
  • 絹紡糸: くず繭や形の整わない繭から取り出した繊維を紡ぎ直した糸。
  • 真綿 → 紬糸: 繭を煮て綿状にした「真綿」を手で紡いでつくる糸。ふっくらとした味わいがあります。

真綿のくらしの歴史

明治・大正から昭和の中頃まで、真綿は暮らしの中で欠かせない存在でした。
布団や衣類の中綿、赤ちゃんの誕生祝いに贈られるなど、軽くて暖かい真綿は日本の家庭を支えてきました。
くず繭も大切に使い切る文化があり、「もったいない」という精神の象徴でもあります。

真綿の特性

真綿は1000メートル以上もの細い繊維が蜘蛛の巣のように絡み合ってできており、とても強くて丈夫です。
さらに、細かな繊維の隙間に空気をたっぷり含むため、軽くてふんわりやわらか。体をじっくり温めてくれる高い保温性があります。

自然素材としての魅力

絹の主成分であるフィブロインには無数の小さな穴があり、水を吸収・放出する性質があります。
そのため真綿には吸湿性・放湿性があり、梅雨や夏でも蒸れにくく快適。
また、静電気が起きにくく、臭気を吸収し、紫外線をカットする性質も備えています。
人間に必要なアミノ酸を含み、肌触りがやさしいため、肌の弱い方やアトピーの方にも安心して使える素材です。

真綿糸の作り方

1. 繭を煮る(前処理)

繭を煮ているところ

→ 繭を煮る方法
→ ブログ記事:繭を煮る方法

2. 真綿に広げる

真綿を乾かしているところ

煮た繭から蛹をだし、乾かしてからふんわりとした真綿にします。

3. 糸に紡ぐ

糸に紡いでいるところ

→ 真綿から糸を紡ぐ
→ ブログ記事:だれでもできるやさしい糸紡ぎガイド
→ アーカイブ記事:真綿の糸紡ぎ

真綿の特徴と魅力

  • 軽くて暖かい — 空気を多く含み、保温性が高い
  • 肌にやさしい — 静電気が起きにくく敏感肌にも
  • 長く使える — 真綿布団や着物で数十年使われる例も
  • 湿気を逃す — シルク特有の吸湿・放湿性

作品例と楽しみ方

真綿織りの壁掛け
真綿で織り遊び

→真綿あそび
→真綿のおはなし

体験・ワークショップ

→ 真綿づくりをゲストとともに|大人の夏休みのようなひととき
→ ワークショップ案内ページへ

エシカルと循環

yamamayuでは、繭からいただいた命を無駄にしません。
・真綿をつくる際に取り出した蛹は堆肥に
・染め終えた植物も堆肥に
・残り糸は「もったいないアート」に再利用
こうして自然の循環を大切にする姿勢が、結果としてサステナブルでありエシカルなのです。

→ サステナビリティのページへ

よくある質問

Q. 真綿と綿の違いは?
A. 真綿は蚕の繭からできる、綿は綿花からできる植物繊維です。

Q. 真綿布団はなぜ暖かいの?
A. 真綿は空気を多く含み、長い繊維が熱を逃がしにくいため、軽くても暖かいのです。

Q. 真綿の洗い方・お手入れは?
A. 部分汚れはやさしく拭き取り、全体は陰干しで湿気を逃してください。

Q. アレルギーはありますか?
A. シルクは肌にやさしく低刺激ですが、個人差があります。心配な場合は小さな範囲で試してください。