
ふわふわの真綿は、指先の仕事で少しずつ糸になります。
真綿は、そのままでは綿のようにふわふわしています。
そこから指で少しずつ繊維を引き出し、撚りをかけながらつないでいくと、糸になります。
yamamayuでは、この手紡ぎ真綿糸が布づくりの核になる、大切な仕事です。
均一に揃えすぎるのではなく、やわらかな揺らぎを残しながら、布へつながる糸を生み出していきます。
真綿の準備
繭を煮て乾燥させたあと、層をふわっとひらいて綿状の真綿にします。
真綿を指の腹でやさしく引きのばしておくと、糸にしやすい状態になります。
紡ぐ前の準備は、見えにくいけれど大切な時間です。
ここで無理をしないことが、そのあとの糸のやわらかさにつながります。
手で紡ぐ
まず、真綿をふんわりと整えながら、中心から指先で少しずつ繊維を引き出します。
力を強めれば太く、弱めれば細くなります。
次に、片手で糸端を持ち、もう一方の手で軽くひねりながら引きのばしていきます。
撚りが入ることで、ばらばらだった繊維がまとまり、糸としての強さが生まれます。
ある程度の長さになったら、糸巻き棒や管に巻き取ります。
均一に揃えすぎることより、無理のないテンションでつなげていくことが大切です。
糸紡ぎ棒を使う
真綿から糸へ|手で紡ぐ工程
糸紡ぎ棒を使うと、撚りをかける動きと巻き取る動きを繰り返しながら、少しずつ糸を育てていくことができます。
急がず、のばして、撚って、またつなぐ。真綿の糸は、その繰り返しの中で生まれます。
使う道具と、糸になる理由
使う道具は、とても多いわけではありません。
糸巻き棒や紙管、そして必要に応じてスピンドルや糸車。
けれど、最初は指先だけでも、真綿は糸になっていきます。
真綿が糸になりやすいのは、非常に長い絹の繊維が重なってできているからです。
綿のような短い繊維よりも、引きのばすだけでつながりやすく、そこに軽く撚りを加えると糸としての強さが出てきます。
さらに、長い繊維が蜘蛛の巣のように絡み合い、その隙間に空気を含むため、軽く、やわらかく、あたたかな糸になります。
紡ぐときのこと
少しずつ、均等に引き出すこと。
乾燥しすぎないようにすること。
強く引っ張りすぎず、やわらかさを残すこと。
そして、少しの揺らぎを、糸の表情として受けとめること。
手紡ぎの真綿糸は、まったく同じには揃いません。
けれど、そのわずかな違いが、布になったときの奥行きや呼吸になるのだと思います。
真綿のものがたりへ
真綿に触れ、繭を煮て、糸へと紡ぐ流れは、真綿のものがたりの中で続いています。
この先へ
真綿から生まれた糸は、染まり、織られ、布へと近づいていきます。
そのつづきを、工房の日々と作品の中でご覧ください。





